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コラム

第28回 クリエイション
   

 凡人の定義は定かでないが、日本人の多くは周囲から突出したり、強烈に自己主張をすることをよしとしない。まわりに同化し、目立たないほうが生きていきやすいのか。人からうしろ指をさされたり、人の笑いものになることは最悪だと考えている。
 昔、村八分なんていう制度があったなごりか、保守的な人々は他人とたがわず、同じように行動することをよしとする。
 民主主義下で基本的人権が保護されていても、日本のそれは、民衆が権力者と闘って勝ち取ったものではなく、与えられたものなので、自覚が希薄で、パワーハラスメントが日常的にはびこっている。
 サラリーマン社会にその傾向は強く、上司に逆らうと酷い目に合うので、長年、サラリーマンをつつがなく勤めぬく為には、自分の意見より上司の顔色で事を運ぶ習慣が身に付くようだ。このことが、日本の産業競争力をおとしめている一因に違いない。

 これとは反対に、あらゆるジャンルでのクリエイターは人と違うことをする。常識という前例にとらわれずに、自分で考え、実行してみる。いかに周りから変な奴だと思われても、自分の感性の赴くままに探究していくことになる。既成のものと同じではダメなので、時として奇をてらうようにもなりがちだが、やはり泉のように湧き出てくるものがないと、成功はおぼつかない。

 安定感はあるが平凡でつまらない人間と、面白いけど何をしでかすかわからない変な奴。一度きりの人生なら、思いきりよくやってみたいという気持ちはあっても、つい行動にブレーキをかけるのが理性か、はたまた臆病な人間のサガか。

 奇人にならずとも、是々非々で判断し、行動できる自信と勇気をもちたいものだ。

 

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