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コラム

第29回 3Dプリンターと銃
   

 3Dプリンターが話題になっている。二次元プリンターの延長線上で、三次元を利用して立体の断面を積層して造形するものだ。構造的にはABS樹脂のフィラメントを使い、Z軸ステージを下げていき、積層するものが多い。

 今のところ、比較的廉価なものは、直径1.7mmくらいの樹脂の糸のようなものを垂らして固めていくという手法で、ケーキにクリームでデコレーションしていくようなものだが、位置的な制御を考えると、ミシンで刺繍をするのを、上に何重にも重ねていって、最終的には立体にするような感じだ。

 フィギィアなど、複雑な形状を、図面データさえあれば難なく造形できるので、従来のように素材を削っていく方法や、型に流し込んで固める方法より有利な点が多い。オバマ大統領が、今後のアメリカ産業を牽引する装置としての期待を語っている。
 これを使って拳銃を作り、実弾を発射した人もいるらしい。金属探知機にかからない銃として危機を憂う人もいる。3Dプリント技術でなく、従来の切削方式でも樹脂製の銃は作れるわけで、いずれにせよその強度や精度に限界はある。金属探知機が反応するように、一部金属を組み込むことを義務付けているが、犯罪者にとっては無意味なことだ。

 ネット社会の功罪はいつも表裏一体で、有意義な情報にもなるが、愉快犯のネタにもなる。

 軽機開発(株)は、3Dプリンターの評価や研究開発、改良のご相談に応じておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
 尚、拳銃は作っておりません。念の為・・・。

 

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